マダイよりキダイは小型で身が柔らかいが、マダイ同様に味わえる
【おいしさ度】★★★★☆
キダイのサイズは大きくても30㎝程度だが、産卵前の旬の味はマダイにも匹敵する。とくに新鮮なものは刺身でおいしく、霜皮(しもかわ)造りにすると美しい皮の色合いと皮の下のウマミの濃い脂を味わえる。
祝い事の引き出物などで供される小型の塩焼きの鯛は、キダイが用いられていることが多い。塩焼き以外にも、煮付け、唐揚げ、干物、潮汁、南蛮漬け、鯛飯、甘露煮、寿司など、さまざまな料理で味わえる。マダイより小型で身が柔らかいが、おおむねマダイと同じ料理方法でいただける。
ただし、キダイには微量の水銀が含まれるため、厚生労働省は妊婦が摂食量を注意すべき魚介類のひとつとしており、2010年発表の資料では、マカジキ、ミナミマグロ、クロムツなどとともに、1回の摂取量を80gとした場合、週に2回までの摂食に留めるよう指導している。
【干物】
山陰や九州などでは、干物にすることが多い。開きにしたものを海水程度の塩水に数時間浸けてから、半日ほど天日干しする。
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