カツオといえばたたきが定番だが、刺身、揚げ物などいろいろ楽しめる!
【おいしさ度】★★★★☆
「目には青葉 山ほととぎす 初がつを」と江戸時代の俳人・山口素堂が詠んだように、江戸時代においては「粋」の観念によって初ガツオ志向が過熱し、非常に高値となった時期があった。ただし、実際は水揚げが多くなる夏と秋が旬であり、産地ではその時期のものが好まれていたという。現在では、脂の乗った秋の戻りガツオが好まれる傾向にある。しかし、脂の少ない春も、脂で身を白く濁らせた秋のカツオも、いずれも美味。
カツオの身にはイノシン酸が多い。これは、高速で泳ぎ続けるために大量のATP(アデノシン三リン酸)を蓄えていて、死ぬとこれが分解されてイノシン酸になるからである。また、クレアチンやヒスチジンなどのウマミ増強成分が多いのも、味を濃く感じさせる要因。さらに血合いの肉には鉄分が多く含まれている。ビタミンA、B、C、D、Eも多い、滋養の宝庫。
下記の料理のほか、角煮、照り焼き、塩焼きなどで食しても非常においしい。酒盗といわれる内臓の塩辛は、おつな酒の肴である
【たたき】
カツオといえばタタキが有名。カツオの節を皮側を中心に表面だけ強火で焼き、表面が焦げる寸前に氷水に浸けて冷やす。稲わらの強火で焼くのが理想だが、ガスコンロでも構わない。
水気を切った節を厚さ1㎝ほどに切り、大皿に盛って好みの薬味(タマネギ、ニンニク、大葉など)を散らし、ポン酢などをたっぷり注いで完成。
【オイル煮】
オイル煮を作っておくと、パスタ、サラダなどに使え、日持ちもするので便利。
適度な大きさに切った身に塩を振ってしばらく置いた後、ローリエやローズマリーニンニクとともにフライパンに並べ、弱火でじっくりと揚げ煮にする。
【ハンバーグ】
カツオのハンバーグは、包丁で細かく叩いたカツオの身に刻みネギと生姜汁、醤油を加えてよく混ぜ、小判形にまとめたらフライパンで焼いてだし汁と酒を加え、フタをして中に火が通るまで蒸し焼きにする。
【刺身】
鮮度の良いものは、皮無しでさっぱりと刺身でいただくのも良い。わさび醤油、ショウガ醤油など好みで。
【竜田揚げ】
生食べやすい大きさに切った身に、醤油、おろしショウガ、酒で下味を付けた後、片栗粉をまぶしてカラッと揚げる。お弁当にも最適。
【アラの塩焼き】
中骨、ハラスなどは、塩をふってそのまま焼いても美味。
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