釣り味良し、食味良しで人気だが、釣るのはなかなか難しい!
【釣りやすさ】★★☆☆☆
【釣り場とシーズン】
シマアジは、強烈な引きと重量感のある突っ込みが釣り人たちを魅了する人気ターゲット。通年釣れる魚だが、ベストシーズンは水温が高くなる夏〜秋である。
シマアジを釣るには、磯か船から。いずれにしてもコマセによって魚を寄せて釣るので、コマセの撒き方が重要。水深40~60mの根まわりの砂地を群れで泳ぎ、活発にエサを追うシマアジは、コマセに敏感に反応し、煙幕に突っ込んでくる性質なので、長いハリスは不要。ただし、目がよい魚なのでハリスを太くすると食いが落ち、細くし過ぎると簡単に切られてしまうため、その見極めが必要だ。
また、ハリが口の横に掛かると、時間とともにハリ穴が広がってスッポ抜けたり、口切れを起こしてバラしてしまう。弱い唇に強い引きという困った組み合わせであるため、手中に収めるには細心の注意と集中力が不可欠といえる。それだけに、大物を手にしたときの喜びは格別だ。
外海に面した水深40〜60m程度の岩礁や砂礫底がポイントだ
【ビシ仕掛け釣り】
高級魚であるシマアジだが、船から狙えば獲れる確率も高くなる。
基本の仕掛けは、ウイリーやシマアジ専用バリのほか、空バリにオキアミを装着して釣る船も多い。中型が多い場合は、ハリスを短めにしておくとアタリが出やすくなる。イサキのウイリー仕掛けと同じライトタックルで、小~中型のシマアジを専門に狙う釣り場もある。逆に、大物が出る場所ではハリスをワンランクアップして、結節部分も編み込み補強しておこう。
釣り方は、合図とともに仕掛けを海底まで下ろし、1mほど底を切ってからコマセを振り出してアタリを待つ。これを繰り返して、5~10m上まで誘ってくるのが基本。アタリは、前触れのあと一気に竿先が絞り込まれるので、グリップをしっかりとホールドして、竿の弾力を利用して浮かせてくる。1匹釣れたら、同じサイズのシマアジがまだいると考えて間違いない。コマセを多めに撒いて群れの動きを止め、積極的に狙うと型も揃い、数も釣れる。
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【カゴ釣り】
シマアジは、潮通しのよい堤防の先端や、磯の岬などを回遊してくる。それらを岸から狙う場合、一番ポピュラーなのはカゴ釣りだ。大型が望める離島や沖磯などでは、ヘビーな大物仕掛けが必要になるが、1.5㎏級までならライトな仕掛けでも十分対応できる。
タックルは、遠投仕様の磯竿と中型スピニングリールが基本。ハリスは短めにしてコマセと同調しやすくする。ウキ下は3~10mを目安に、状況に応じて調整しよう。付けエサはオキアミ、コマセはアミエビを使用する。
仕掛けをポイントに投入したら、コマセを振り出してからアタリを待つ。ウキが十分に沈むアタリが出たら、ゆっくりとアワセを入れる。シマアジは一気に突っ走るので、ドラグを十分に活用して魚を疲れさせよう。取り込みは玉網を使って確実に。絶対数が少ない魚なので、事前に情報をしっかりとつかんでから出かけたい。
【ウキフカセ釣り】
カゴ釣りが寄せる釣りであるのに対し、ウキフカセ釣りは魚のいるところへ仕掛けを流すことを目的とする攻めの釣りだ。それだけに熟練の技が必要となるが、極めればいろいろな魚が釣れるばかりか、小型から大型魚まで狙えるオールマイティな釣り方である。
タックルは1.5~3号の磯竿が標準。ウキは棒ウキと円錐ウキの2種類があるが、基本的には円錐ウキを使ったほうが広範囲を攻めることができる。通常は半遊動仕掛けで狙うが、タナがわからない、タナを決めたくないといった場合は全遊動にするといい。
【たらし釣り】
大型のシマアジは磯や堤壁に沿って身を隠すようにして回遊する。コマセに寄るとき、磯ぎわに浮いてくるのでたらし釣りで狙うのもおもしろい。
大型狙いでは、竿はイシダイかヒラマサ用の4~5号など。竿は手持ちがベストだが、ピトンで置き竿にしてもよい。ハリ掛かりすると磯ぎわを海底に向かって走るため、ドラグはきつめに設定しておく必要がある。その代わり、根ずれで切られないように、ワイヤハリスを使いパワフルなイシダイ竿で引きに耐える。撒きエサや付けエサは、オキアミを使うところもあれば、イワシのミンチ、アジの切り身、冷凍のイワシやキビナゴなど、地域によって異なる。
釣り方は、足元に撒きエサをしてから仕掛けを投入。オモリを底まで落とさず、岸壁に沿って這わせたり、竿半分ぐらい離して漂わせたりして狙う。
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