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キュウリウオ【胡瓜魚】生態編

 キュウリウオ【胡瓜魚】

【分類・分布】

キュウリウオ目キュウリウオ科キュウリウオ属に分類される海水魚。キュウリウオ目は、3科22属で構成され、同じキュウリウオ科にはアユ(アユ属)、シシャモ(シシャモ属)、ワカサギ(ワカサギ属)、チカ(ワカサギ属)など、釣りや食用の対象としてよく知られた魚も含まれる。
英名はArctic rainvow smeltで、「Arctic」=北極地方の、厳寒の、と付くように冷水性の魚。
日本では北海道の太平洋岸や噴火湾、オホーツク海の沿岸に分布する。海外では、朝鮮半島以北の日本海北部、およびオホーツク海、カムチャッカ、アラスカ、カナダの北太平洋沿岸、および北大西洋の冷水域に分布する。

【形態】

やや側扁した円筒形の細長い体形で、体色は銀色。背側はやや黄褐色がかっているが、腹側は白色に近い。背ビレの後ろには小さな脂ビレがある。ウロコは円鱗で小さく、側線は体の前方だけにある。
口は大きく、下アゴのほうが出た受け口状で、下アゴには円錐形の鋭い歯が数本ある。全長は20㎝程度までのものが多いが、最大では30㎝ほどに成長する。
シシャモによく似ているが、キュウリウオは上アゴの後端が眼の瞳孔の後縁よりも後方に達すること、下アゴの先端に2~3本の大きな鋭い歯があること、舌の上に数本の犬歯があることなどで区別できる。また、キュウリウオの産卵期の雄は全身に追星が現れ、背側の体色が黒ずむが、シシャモの雄は体全体が真っ黒になる。

【生態】

沿岸域を群れで回遊し、エビ類を中心とした小型の甲殻類、ゴカイ類、イカ類、小型の魚類などを捕食する。
2歳・体長14㎝ほどで成熟し、晩春から初夏頃に河川を1~2㎞ほど遡り、水深30㎝ほどの砂礫底で産卵する。産卵は夜間に行われ、産卵が済むと夜明けとともに海へ戻る。産卵数は個体差があるが、概ね40,000~80,000粒ほど。卵は直径1.3~1.5㎜ほどの付着沈性卵で、砂礫に付着する。
3週間~1ヶ月ほどで孵化した仔魚は全長約7㎜で、卵黄を1週間ほどで吸収し、水流に流されて河口域へ下る。稚魚は小型の甲殻類を食べて沿岸域で成長し、1年で体長5~6㎝まで成長する。その後、前述のように2歳になると河川を遡って産卵を行う。
日本のキュウリウオはこのように遡河性だが、北米では陸封性の淡水型のキュウリウオも見られる。

【文化・歴史】

鮮魚の状態ではキュウリのような青臭い香りがするため、この名が付けられた。アユをはじめとして、キュウリウオ科の魚の多くはキュウリやスイカのような香りがするが、とくにキュウリウオはその香りが強い。
漢字でもそのまま「胡瓜魚」の字を当てる。また、アイヌ語ではフラルイチェプと呼ばれ、これも匂いの強い魚という意味である。学名「Osmerus eperlanus mordax」の「Osmerus」も、匂うものという意味だ。

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プロフィール

生まれ故郷近くを流れる利根川・手賀沼にはじまり、国内外の海・川・湖・沼・池・・・と、ホソのマブナから南海のジャイアント・トレバリーまでを釣り歩く「さすらいの五目釣り師」。また、生来の手作り好きが高じて、20代はログビルダー、塩作りなどの職も経験。
出版社で雑誌編集に携わった後、独立。それを機に家族とともに房総の漁師町へ移住する。釣りの楽しさ、DIY・田舎暮らし&自給自足、アウトドア、料理、保存食などの世界を紹介するライターおよび編集者。詳しくはこちらへ。

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