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アカエイ【赤鱏】生態編

【分類・分布】

一般的な魚類が「硬骨魚綱」に分類されるのに対し、エイやサメなどの仲間は全身の骨格が軟骨で構成されていることから「軟骨魚綱」に分類される。
エイの仲間は500種以上が知られており、アカエイ科には6属70数種が分類され、そのうち日本近海には3属14種が棲息している。アカエイ属には本種のほか、ホシエイ、ヤッコエイなどがいる。
本種は、日本では非常にポピュラーなエイで、北海道南部以南の日本各地に分布し、東南アジアまで広く棲息する。

【形態】

体形は上下に平たく、菱形に近い体から吻(ふん)がやや尖って突き出し、長い尾が伸びている。背側の中央には、尾まで小さな棘が並んでいる。
背側は赤褐色で、腹側は白色。ウロコはなく、体表は粘膜質で覆われている。目の周辺、ヒレや尾の辺縁部は黄色から橙色。
外敵から身を守るために、背面の色は海底と同系色になって擬態する。
尾はしなやかな鞭状で、中ほどに毒線を持つ約10cmの棘が1~2本ある。また、棘は釣りバリのようなカエシのある鋸歯状で、刺さると抜けにくい。

背側に位置する目の後方には噴水孔があり、腹側には鼻孔、口、5対の鰓裂(さいれつ)がある。
口の周囲には「ロレンチニ瓶」と呼ばれる電気受容器を備え、この器官でエサとなる獲物が発する微弱電流を察知できる。このため、背面の目は獲物を探す際にはそれほど大きな役目を果たしておらず、主に外敵を見張るためのものと考えられている。
尾の先端までの全長は最大で2m、体重100㎏超に成長する。寿命は15年程度とされる。

【生態】

比較的温かい海の内湾や沿岸部の浅場、河口部などの砂泥底に棲息。食性は肉食で、貝類、甲殻類、小魚、多毛類などを発見すると、平たい体で獲物に覆い被さってから丈夫な歯でかみ砕いてゆっくりと食べる。
普段は砂中に潜り、目と噴水孔と尾だけを出している。水中で自ら向かって攻撃してくることはほとんどないが、干潟や砂地、河口部などで立ち込んで釣りをする際などに誤って踏みつけたりして、驚いたエイに刺されることがよくある。
尾にある毒腺に触れると激痛に襲われる。アレルギー体質の人は、アナフィラキシーショックに見舞われる場合があり、最悪の場合は死に至ることもある。
刺されたらすみやかに毒を絞って患部を水か湯で洗い、できるだけ早急に病院で治療を受けたい。
なお、死んだものでも毒は残っているので、浜に打ち上げられたりしたものでも、不用意に触ったり踏んだりしないようにしたい。
卵胎生で、雌は体内で卵を孵化させ、春~夏頃に体長10cmほどの稚魚を5~10匹産む。稚魚の体色は淡褐色で、形状はほぼ親と同様。稚魚は行動が活発で海底付近を泳ぎ回るが、サメ類が天敵である。


アカエイの尾にある棘に刺されると激痛に見舞われるので、持ち帰る際には切り落としておくのが無難

【文化・歴史】

エイの語源は、アイヌ語や東北地方では棘のことを「アイ」というのがエイに転じたという説がある。アカは見た目の通り、体色が赤褐色であることからである。
日本では非常にポピュラーなエイなので、単にエイ、エエと呼ばれることも多い。そのほかエブタ、エギレ、アカエ、アカヨ、アカマンタ、カマンタなどの地方名がある。
学名のakajeiは、和名が由来となっている。

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プロフィール

生まれ故郷近くを流れる利根川・手賀沼にはじまり、国内外の海・川・湖・沼・池を釣り歩く「さすらいの五目釣り師」。これまで釣った魚は350種以上。また、生来の手作り好きが高じて、20代はログビルダー、塩作りなどの職も経験。
釣りの楽しさ、DIY・田舎暮らし&自給自足、アウトドア、料理、保存食などの世界を紹介するライターおよび編集者として独立。自著執筆のほか、多くの雑誌・書籍の編集に携わる。TVCFなどのフィッシングアドバイザー、DIYアドバイザーも務める。
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