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マハタ【真羽太】生態編

【分類・分布】

スズキ目ハタ科は3亜科60属以上約450種の魚が含まれる大きなグループで、本種はハタ亜科マハタ属に分類されている。マハタ属には、ほかにアカハタ、アオハタ、キジハタクエカンモンハタなど釣りの対象や食用になる魚も多く含まれる。

マハタは、太平洋側では千葉県以南、日本海側では新潟県以南の西日本各地、西部太平洋、インド洋、大西洋の温帯域に広く分布する。

【形態】

全長1m超まで成長する大型種。体形は側扁して丸みを帯び、尾ビレは後縁が扇のように丸い。口は大きく、縁が厚く、下アゴが上アゴより前に突き出ている。背ビレの棘条は非常に太く鋭く、軟条との境界には切れ込みがない。

体色は紫色がかった淡褐色。体側には黒褐色の7本の横縞があるのが特徴で、体側だけでなく、背ビレにもこの縞模様が及んでいる。個体によっては縞の部分に不規則な斑が飛んでいるものもいる。

この横縞は、幼魚の頃はくっきりとしているが、成長とともに不鮮明となり、体全体が黒褐色に変わり、同属のクエとよく似てくる。クエと見分けるポイントとして、本種は後鼻孔が著しく大きいこと、前鰓蓋骨の後方下縁に数本の棘があることなどがある。また、マハタモドキという近縁種もおり、尾ビレの後縁が白いことで区別できる(マハタモドキには白縁がない)。

【生態】

水深50~200mほどのやや深場の岩礁帯に単独で棲む。昼間は藻場や岩礁の陰でじっとしており、夜になるとサバアジなどの魚、エビ・カニなどの甲殻類を大きな口で飲み込むようにして食べる。生態は不明な部分が多いが、産卵期は3~5月頃とされる。孵化後、成長に伴って深場へ移動し、約5年で成熟する。

マハタは成熟するまではすべてが雌で、成長して大きくなると雄に変わる雌性先熟の魚。成熟した後、さらに雄に変わるまでに5~6年を要するといわれている。正確な寿命もよくわかっていないが、体長は1m超、重さが50㎏超、ときには100㎏超まで成長した巨大魚もいて、ここまで老成した個体は「カンナギ」と呼ばれる。大きくなるほど深場へ落ちるため、めったに釣れるものではなく、各地で「幻の魚」「主」といった扱いをされている。

IGFAの世界記録には、2011年4月に沖縄県与那国島で釣られた186㎝・120㎏というマハタが認定されている。

【文化・歴史】

英名はSeven band grouper。体側に並ぶ7本の横縞の模様からきたもので、grouperはハタ類全般を指す。

マハタは漢字で真羽太、あるいは真旗の字を当てる。背ビレや尻ビレの前部の太い棘条を羽根とも呼ぶので、マハタはこの棘条が太くて鋭いことから羽太の字を当てたといわれる。そのほかに、ハタは斑(はだら)の「ら」が脱落したもので、斑紋のある魚という意味からきたともいわれる。

地方名も非常に多く、ハタジロ(大阪)、シマアク(和歌山)、カナ(島根・鳥取)カケバカマ(富山・石川)、アカバ(高知)、シマアラ(長崎)、タカバ(長崎・平戸地方)シマモウカ(鹿児島)、アラミーバイ(沖縄)などがある。さらにクエと混称してモロコ(東京・伊豆諸島)、マス(三重・尾鷲地方)、クエ(高知)と呼ばれることもある。

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プロフィール

生まれ故郷近くを流れる利根川・手賀沼にはじまり、国内外の海・川・湖・沼・池を釣り歩く「さすらいの五目釣り師」。これまで釣った魚は350種以上。また、生来の手作り好きが高じて、20代はログビルダー、塩作りなどの職も経験。
釣りの楽しさ、DIY・田舎暮らし&自給自足、アウトドア、料理、保存食などの世界を紹介するライターおよび編集者として独立。自著執筆のほか、多くの雑誌・書籍の編集に携わる。TVCFなどのフィッシングアドバイザー、DIYアドバイザーも務める。
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