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サクラマス【桜鱒】生態編

【分類・分布】

サクラマスはヤマメの降海型なので、分類的にはヤマメと同じサケ目サケ科サケ属の魚。なお、ヤマメの亜種であるアマゴの降海型は「サツキマス」だ。
ヤマメは北太平洋のアジア側にのみ棲息するサケ科の魚で、北海道から東北、北陸地方では一部が降海してサクラマスになる。サクラマスの遡上の南限は太平洋側では千葉県、日本海側では山口県。日本以外では、アムール川、カムチャッカ半島西部、朝鮮半島南東部までの河川に遡上する。

【形態】

ヤマメは本流の大型ヤマメを除けば体長は30cmほどにしかならないが、海に降りたサクラマスは豊富なエサを得て大きく70cmほどまでに成長する。昆虫、小魚、オキアミ、甲殻類などを食べ、これらのエサに含まれるアスタキサンチンの作用によって、身の色がピンク色になってくる。また、ヤマメは体側にパーマークがあるのが特徴だが、サクラマスには見られず成魚の体色は銀白色。なぜそのような色になるのかは、まだ解明されていない。ほかに背ビレや尾ビレの先端が黒くなってくる。
ヤマメは陸封型の魚だが、海に降りる前のサクラマスの幼魚もまったく同じ形態をもつ。大きな湖では流入河川から湖に降りてサクラマスと似た形態になる場合もあり、これを「湖沼型陸封サクラマス」と呼ぶこともある。北海道の洞爺湖ではこのタイプの自然繁殖が確認されている。

海育ちのサクラマスは、体色は銀白色となり、体形もヤマメとは大きく違う。

【生態】

本州では3月頃、北海道では4月頃になると、海に降りたサクラマスが遡上を始める。ピークは4月末〜5月で、サケカラフトマスなどと違って、未成熟な状態で遡上を始めるのが特徴。
川に入った成魚は、産卵期までの間エサを食べずに成熟が進むのを末。9〜10月の産卵期になると、さらに上流を目指して遡上する。オスは吻が伸びて上アゴの先端が曲がってきて、体色が濃く鮮やかになる。メスは体色の変化が少ない。
翌春、孵化して泳ぎ始めた稚魚は、流れにのって下流へ移動し、河川の広い範囲に分布する。まだ海洋生活に適応できず、見た目もヤマメと同様。さらに翌年の春に海へ降りていくが、それ以前に成熟してしまったオスは、そのまま河川で生活するようになる。この時のサイズは10〜20cmで、それに満たないものは、もう1年河川に残る。
降海後は7〜10月にかけてオホーツク海で過ごし、秋になると日本沿岸に戻り、翌春の遡上期まで過ごす。

【文化・歴史】

昔から貴重な漁獲対象魚で、現在では遡上する河川内や河口付近で定置網などによって漁獲される。遡上するとエサを穫らなくなるが、その寸前の遡上直前の個体が脂がのり、もっとも珍重される。
遡上が桜の開花の時期になることから、サクラマスと呼ばれるようになったというのが、一般的な考え。地方名は、ホンマス、ママス、ユキシロマスなど。釣り人は海で釣れるものを「海サクラ」と呼ぶ。

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プロフィール

生まれ故郷近くを流れる利根川・手賀沼にはじまり、国内外の海・川・湖・沼・池・・・と、ホソのマブナから南海のジャイアント・トレバリーまでを釣り歩く「さすらいの五目釣り師」。また、生来の手作り好きが高じて、20代はログビルダー、塩作りなどの職も経験。
出版社で雑誌編集に携わった後、独立。それを機に家族とともに房総の漁師町へ移住する。釣りの楽しさ、DIY・田舎暮らし&自給自足、アウトドア、料理、保存食などの世界を紹介するライターおよび編集者。詳しくはこちらへ。

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