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ブラックバス【黒鱒】生態編

【分類・分布】

「ブラックバス」というのは、スズキ目サンフィッシュ科オオクチバス属の魚の総称だが、狭義ではオオクチバス(ノーザン・ラージマウスバス)を指す。釣りの対象としてはコクチバス(スモールマウスバス)も認知されているが、以下ではオオクチバスについての解説となる。
サンフィッシュ科には約40種が分類されており、本来はすべて北米の固有種であるが、ブラックバス類のほか、ブルーギルも日本に移入され、釣魚として認知されている。
ブラックバスは北米大陸原産の魚で、現在では南米、ヨーロッパ、アフリカなど各地に移植されている。日本では、1925年に実業家の赤星鉄馬氏がアメリカ・カリフォルニア州から持ち帰って、神奈川県の芦ノ湖に放流したのが移入の始まりで、食用、釣りの対象魚として政府の許可を得てのものだった。現在では北海道から沖縄まですべての都道府県でブラックバスの存在が確認されている。

【形態】

ラージマウスバスという名のとおり、口が大きく、上アゴの後端は目より後方になる。それに対し、スモールマウスバスの口は、後端が目の中心直下までと比較的小さい。口の内部にはノコギリの刃のような鋭い歯が並ぶ。側扁した紡錘形で、第一背ビレより第二背ビレが大きい。
体色は、背部は黒みを帯びた濃緑色で、腹側は白い。側線に沿って濃緑色の帯が入っている。


ダム湖で釣れた小型のブラックバス。

【生態】

湖沼や流れの緩い河川に棲息し、倒木、橋脚、植物の陰など障害物の近くを好む。活動時間は主に日中で、朝夕はとくに活発になる。
産卵期は5月下旬〜7月上旬頃。産卵は、オスが砂や砂礫の水底に直径50cmほどの産卵床を作り、メスを呼んで行われる。産卵後、オスは産卵床に留まり、卵や孵化した仔魚を保護して外敵を追い払う。
卵は7〜10日ほどで孵化し、仔魚は1週間ほど産卵床で過ごす。その後、そこを離れて群れで生活するが、その間もオスは仔魚を保護する。さらに成長して2〜3cmほどになると、群れを離れて単独で生活するようになり、5cmを超えると食性がプランクトンから小魚や甲殻類など肉食に変わってくる。

【文化・歴史】
人気の釣魚ではあるが、魚食性の強さから在来生物との競合が長年、問題視されている。1965年には既に芦ノ湖のある神奈川県の内水面漁業調整規則でブラックバスの移植が禁止され、2000年にはほとんどの都道府県で、ブラックバスをはじめとする外来魚種の密放流が禁止されている。
2005年には「外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)」でブラックバスの輸入・飼養・運搬・移植が原則禁止された。
一般の釣り人も対象のため、活かしたまま持ち帰って飼育することは違法なほか、食用に持ち帰る場合でも、現場で締めてから持ち帰る必要がある。

ブラックバスを在来種を減少させる「害魚」とする考え方がある一方、在来種の減少はブラックバスだけのせいではなく環境の変化によるものである、という考え方や、そもそもブラックバスは日本の環境にそれほど適しておらず、一定以上の増加はしないという考え方など、ブラックバスを取り巻く議論はまだまだ課題となっている。

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プロフィール

生まれ故郷近くを流れる利根川・手賀沼にはじまり、国内外の海・川・湖・沼・池を釣り歩く「さすらいの五目釣り師」。これまで釣った魚は350種以上。また、生来の手作り好きが高じて、20代はログビルダー、塩作りなどの職も経験。
釣りの楽しさ、DIY・田舎暮らし&自給自足、アウトドア、料理、保存食などの世界を紹介するライターおよび編集者として独立。自著執筆のほか、多くの雑誌・書籍の編集に携わる。TVCFなどのフィッシングアドバイザー、DIYアドバイザーも務める。
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