さすらいの五目釣り師が送る千葉内房発・釣りのサイト

房総爆釣日記 1999年の記録

このページの記事は、旧・房総爆釣通信に掲載していた釣行記を、再編集したものです。
釣り場、ショップ、船などデータが古いものもそのまま掲載していることをご了承ください。
最新の釣行記は、ブログ「房総爆釣日記」をご覧ください。

メバルのフカセ釣り

釣行日 1999年1月上旬
場所 千葉県・金谷港
天候 晴れ(夜釣り)
釣果 メバル、カサゴ、10匹
釣り方 ノベ竿のフカセ釣り
エサ・ルアー アオイソメ
料理 刺身、塩焼き、唐揚げ、煮魚

うーん、今日は晩メシに新鮮な魚が食べたいぞ、と急に思い立ち、近所の海へ出かける。日が短い冬の夕暮れ、すでに外は真っ暗である。
勝手知ったるポイント(金谷の砂利積みの港の防波堤)へ行き、仕掛けをセット。といっても、1号の道イトにヤマメ用のハリを結び、浮力調整用のガン玉を1個付けただけのものである。アオイソメを付けたハリを、根魚のいそうな岩の間にそーっと落とし込んでみる。エサをフワフワ上下させて誘うと、3投目でガツン!とアタリ。ノベ竿を立てて抜きあげると、20センチほどの刺身・塩焼きサイズのメバルだ。その後、30分で、メバル7匹。カサゴ3匹。晩のオカズには十分すぎるほどの量がとれた。晩メシは望みどおりの新鮮な魚三昧。

番外編・旬の味、新ワカメ&カジメ

釣行日 1999年2〜3月
場所 千葉県 竹岡〜金谷の小磯
天候 晴れ
釣果 おいしいワカメ大量
釣り方 必要なモノ・ウエーダー、鎌、カゴ
エサ・ルアー
料理 下記の文参照

2月〜3月はワカメの成長期。我が家では、1年分を採取して、干して、または塩蔵、冷凍などで保存する。もちろん、取れたての生のものもしっかりといただく。一年のうちのこの時期しか味わえない、格別のおいしさだ。
今年も大量に収穫すべし、と大潮の干潮を狙って浜へ出る。浜辺を歩けばけっこうちぎれたワカメが拾える。
旬のワカメで見逃せないのが、その根元に付いているビラビラした部分「めかぶ」。
サッと湯がいて包丁でたたくと、ネバネバ〜ッとしてくる。これにカツオブシ、酢醤油をかけてよく混ぜる! これが、熱いご飯にかけてよし、酒の肴にも絶品。乾燥しためかぶも土産物店などで売っているが、生に勝るものなし。お試しあれ!
同様に食べられるのが、カジメ。太い茎にコンブのようなワカメのような部分が、はたきのようにヒラヒラと付いている海藻。どこへ行っても浜に打ち上げられているアレである。これも湯がいてたたくと、めかぶ同様に、トロトロネバネバ〜。「エッ、あれ食べられるの?」と言わず、これまたお試しあれ!

潮の引く日は、潮干狩りだ!

釣行日 1999年4月上旬
場所 千葉県・上総湊湊川河口
天候 晴れ
釣果 アサリ、アオヤギ(バカガイ)
釣り方 必要なモノ・クマデ、スコップ、バケツ、長靴など
エサ・ルアー
料理 酒蒸し、みそ汁、ぬた(バカガイ)

春の干潮には、潮干狩りが楽しい。ということで、家族と兄の家族とともに湊川の河口へ出かける。もはやここは有名ポイントのようで、干潮時には、大勢の人が砂をほじくっている姿が電車や国道から見える。
大潮の日、干潮1時間前の午前11時ごろ。河口に到着すると、すでにセッセと手を動かす多くの人の姿。自分も急いで長靴にはきかえる。そして、水があるかないか程度の場所で砂をほじくると、けっこう立派なサイズのアサリがぽろぽろと出てくる。
強者の人は、ウエーダーをはき、太ももくらいの深さまで入っている。「ジョレン」と呼ばれる貝採り用のタモとスコップが合体したような道具で砂をごそっと掘り、アサリを取って殻やゴミは捨てて・・・を繰り返している。
稚貝をまいているわけではないので、人工的な潮干狩り場ほどザクザク取れるわけではないが、1時間もセッセと取れば、オカズには十分な量がとれる。ときたまアオヤギ(バカガイ)もちらほら。これも、ゆでてワカメやワケギとぬたにするとメチャおいしい。潮が再び満潮に向かうころには、もう終わりにする「潮時」。腰もそろそろ痛いころ!?(注*この後、貝が枯渇してしまったのかだんだんとれなくなり、現在ではほとんどとれなくなっている。残念)

繊細さが「粋」のタナゴ釣り

釣行日 1999年4月上旬
場所 茨城県北浦
天候 晴れ
釣果 タナゴ
釣り方 ノベ竿のウキ釣り
エサ・ルアー 卵練り
料理 水槽にて飼育中

日頃、海釣りばっかりしていると、ときとして、無性にタナゴ釣りがしたくなってくる。ポカポカ陽気の一日、田園風景の中で2〜5センチという愛らしい小魚たちと戯れるのである。米粒ほどの極小バリに、ハシのような竿が、彼らを相手にするタックルだ。GTやヒラマサなんかの豪快さも魅力だが、タナゴ釣りはほかの釣りとは違った格別の趣がある。昔は洒落人の粋な趣味だった、というのもうなずける。
ごそごそと釣り具の山のなかから、タナゴ用のものを引っぱり出してでかける。
行く先は、ブラックバスのポイントとして有名な茨城県の北浦。
玉虫(ガの幼虫。冬場に木にくっついているまだら模様のマユの中身である)があればベストなのだが、そこいらの木を探してもなかったので、台所で黄身練りをつくって持参。黄身練りは、卵の黄身に小麦粉を混ぜて練ったもので、ラップで包んで小さな穴を開けて絞り出したり、紙で円錐をつくって先に開けた穴から絞り出したりする。ハリ先が隠れるように絞り出し、丸くまとめる。字で書くと簡単だが、なんせ1センチに満たないハリに直径2ミリほどのエサを付ける作業である。不器用な我が家のカミサンにやらせたら、モタモタして手が汚れるばかりだ。しかし、この繊細な作業こそが楽しいのである。
仕掛けを投入してウキの動きに目をこらす。ユラユラ、クククッとウキが動いたら、スッと竿を上げる。かかってきたのは、ヒレや体に美しい色の出たオスのバラタナゴ。持ち帰ってしばらく飼ってみよう、と思っていたので、ブクブクを入れたバケツで生かしておく。その後も、ホソやドック、水門、藻や草が茂っている岸際、杭周りなどを丹念に探り、アカヒレタビラとバラを合わせて50匹ほど釣り上げる。
持ち帰ったタナゴ5匹(残りはリリース)は、我が家の水槽で元気に泳ぎ回っている。カラス貝を買って入れてやったが、果たして産卵してくれるかどうか!?

春先の五目釣りを楽しむ

釣行日 1999年4月中旬
場所 千葉県 鋸南町・真珠島
天候 晴れ
釣果 メバル、ウミタナゴ、カワハギ、ベラなど多数
釣り方 ノベ竿のウキ釣り
エサ・ルアー オキアミ、アオイソメ
料理 刺身、香草焼きほか

保田と勝山の間にある大六海岸という砂浜の海水浴場がある。そのはずれに、真珠島という小さな島があるのだが、ここが意外と穴場なのである。小島の磯からの釣り、というと磯竿や投げ竿が登場しそうなものだが、あえてノベ竿を使用。スパイクをはいて磯に下りて、足元のポイントを狙うのである。それにはノベ竿が扱いやすいのだ。
島の真裏あたりにある磯場で足元の岩の間を狙う。波はほどほど、天気はいい。周囲には遠投してクロダイを狙っている人もいるが、こちらのほうがコンスタントに釣れる。メバル、ウミタナゴ、カワハギ、ベラ。あわせて20匹はつり上げ、同行の友人と分けて持ち帰る。(注*現在、真珠島は立ち入り禁止になっています)
持ち帰った魚は、刺身、グリルなどでいただく。ちなみに「ウミタナゴの香草焼き」は、我が家の十八番の料理法。 まずは、パセリ、セージ、タイム、ローズマリーなどのハーブを用意。ウロコと内臓、エラをとったウミタナゴのおなかに、それらのハーブを詰める。さらに上からも乗せ、塩・こしょう・オリーブオイルをかけてオーブンで焼くこと20分ほど。淡泊な味のウミタナゴがいきなりしゃれた料理にヘンシンするので、で驚くことうけあい!

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プロフィール

生まれ故郷近くを流れる利根川・手賀沼にはじまり、国内外の海・川・湖・沼・池・・・と、ホソのマブナから南海のジャイアント・トレバリーまでを釣り歩く「さすらいの五目釣り師」。また、生来の手作り好きが高じて、20代はログビルダー、塩作りなどの職も経験。
出版社で雑誌編集に携わった後、独立。それを機に家族とともに房総の漁師町へ移住する。釣りの楽しさ、DIY・田舎暮らし&自給自足、アウトドア、料理、保存食などの世界を紹介するライターおよび編集者。詳しくはこちらへ。

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